五月のお念仏の会

ある人が地獄と極楽の違いにについて面白い説明をしていたので、今日はこの話を紹介したいと思います.
”地獄と極楽の違いを知りたいので案内してほしい”という人が来たので、まず地獄を案内する事にしました.地獄行きのバスに乗り、終点の地獄で降りました.そこにいる人達は、地獄草紙、餓鬼草子に出てくるような醜い姿で、喉は細く、やせ細った腕と足、そしてあのふくれたお腹を持った人たちばかりでした.テーブルの上には御馳走が沢山ならべられており、皆向かい合って腰掛けています.そして各自にはとても長い箸が用意されています.苦労し、やっとの事でつまみ上げた御馳走も、箸が長い為に口に運ぶ事が出来ずに、皆落としてしまいます.誰一人食べる事が出来ません.次に、西方にある極楽行きのバスに乗りました.そこでも地獄と同じように、御馳走がテーブルいっぱいにならべられ、長い箸も同じように置かれていました.でも極楽の人達は和やかにそして楽しそうに御馳走を食べています.長い箸でつまんだ御馳走を、向かいの人の口に運びます.”どうぞ”とすすめると、”お先に申し訳ありません”といって、食べ、今度はすすめてくれた人に御馳走を差し出す.お互いに気持ちよく食事がすすんで行きます.
私たちも、常に極楽の箸が使えるように心がけたいものです.