十二月のお念仏の会  360回

アメリカ合衆国第十六代大統領エイブラハム・リンカーン(1809~1865年)は、”四十歳を過ぎた人間は自分の顔に責任を持たなければいけない”と言う名言を残しています。リンカーンが大統領就任中の時のこと、顧問からある男を内閣に入れてはどうかとの進言が…

十一月のお念仏の会  第359回

年度が変わり、新年度最初のお念仏の会です。例年ですと前年度の皆勤賞の表彰があるのですが、新コロナウィルスの影響で、半分ほどしか開催することが出来ませんでしたので、残念ながら今回は無しとさせて頂きます。今年度は全回開催できることを願うばかり…

十月のお念仏の会 第 358回

先月は幸福度世界ナンバーワンの国ブータンとそれに関する”足るを知る”と言う格言についてお話ししましたが、今月は日本の”藁しべ長者”の話とブータンの同じような話を比較してみたいと思います。 日本:藁しべ長者 有る男が貧乏を脱しようと観音様をお参り…

九月のお念仏の会 第 357回

六月開催以来の久しぶりのお念仏の会です。 今回のテーマは“足るを知る”です。 以前ブータンという国の話をしたことがあります。それは10年ほど前のことです。当時ブータンは幸福度世界ナンバーワンと言われておりました。最近同じような調査が行われました…

六月のお念仏の会 第356回

新型コロナウイルスの影響で3,4,5月を休会致しました。久しぶりのお念仏の会です。 今日はパックン(本名パトリック・ハーラン)が書いた”ハーバード流聞く技術”という本の中から、気になったことをお話しします。パックンはかの有名なハーバードを卒業…

五月お念仏の会

冠省 新型コロナウイルスの収束が全く見えて来ない中、会の皆様いかがお過ごしでしょうか。5月のお念仏の会は中止致します。6月以降の開催も全く不透明な状態です。再開できるようになりましたらお知らせ致します。心も体も病んでしまいそうな日々がまだまだ…

四月お念仏の会

新型コロナウイルスが猛威を振るう中、皆様いかがお過ごしでしょうか。一日も早い収束を願うばかりです。 お念仏の会も、残念ながら、三月に続いて四月も休会する事に決定いたしました お寺の本堂で皆さんと御一緒にお念仏を称え、またお茶を飲みながら色々…

三月のお念仏の会   第345回

二月はお休みだったので、二ヵ月ぶりの開催です。 今日は、”なんとめでたいご臨終”という本をご紹介いたします。著者は小笠原文雄さんで、この方は、岐阜県でお寺の住職とお医者さんを兼務していらっしゃいます。この本は、在宅ホスピス緩和ケアーについてか…

一月のお念仏の会   第344回

あけましておめでとうございます。平成最後の正月はとても穏やかな天気に恵まれたスタートとなりました。この穏やかな天候と同じように全てが穏やかでありたいものです。 私は昨年暮れに”天才ジョッキー武豊”の特集番組をテレビで見ました。彼は4000勝と…

十二月のお念仏の会   第343回

前月は、法然上人初学の地である菩提寺の大銀杏やご法語についてお話ししましたが、今月は、法然上人が出家するまでをご法語にそってお話し致します。 法然上人の父は漆間時国といい、美作の豪族で押領使(警察官と村長を兼ねたようなもの)をしていました。…

十一月のお念仏の会   第342回

秋が深まってまいりました。あちらこちらから紅葉の便りが届いています。紅葉というと、法然上人初学の地である菩提寺の大銀杏が頭に浮かんでまいります。叔父観覚に学ぶため同寺に向かう途中、銀杏の枝を杖代わりにしました。着いた時に、この枝を庭に植え…

十月のお念仏の回   第341回

共命鳥 『阿弥陀経』の中に、体が一つで頭が二つある共命鳥(ぐみょうちょう)という鳥が出てきます。この二頭は日頃から大変仲が悪く、いつも喧嘩ばかりしていました。ある時、一頭が我慢しきれなくなって、もう一頭に毒を盛りました。毒を飲んだ一頭はもが…

九月のお念仏の会   第340回

インドネシアのジャカルタで開催されているアジア大会も閉会式を迎えようとしています。日本は前回大会よりかなり良い成績をあげたようです。2020年の東京オリンピックに弾みがつくのではないでしょうか。今回の大会にはトップクラスの選手が出ていない…

七月のお念仏の会   第339回

ブータンのワンチェク国王夫妻が来日したのが七年前です。当時、爽やかで清々しい国王夫妻自身の人気と”幸福の国ブータン”ということで、日本中に大ブームを巻き起こしました。その後、月日が経ち、今現在のブータンの人々の心持ちはどうなっているでしょう…

六月のお念仏の会   第338回

亀は万年これは落語にある話です。ある縁日の露店で、おじさんが亀を売っていました。そこを通りかかった子供に、「坊や、この亀は長生きするよ。昔から、”鶴は千年、亀は万年”と言って、亀は長生きするんだよ」とおじさんは言いました。「そんなに長生きす…

五月のお念仏の会   第337回

今回はぼたん祭りの中でのお念仏の会でした。大変大勢の方が参加くださいました。ほとんどの方が初参加ということでしたので、以前にお話しした中から、私が最も好きな話の中の一つを『お念仏のすすめ』としてお話ししました。 お念仏のすすめ ある人が、こ…

四月のお念仏の会   第336回

花まつり 花まつりとは、四月八日のお釈迦様のお誕生をお祝いするお祭りです。 お釈迦様生茶をかける理由 お釈迦様がお生まれになった時、天から2匹の龍が現れ、甘露の雨を降らせてそのお誕生をお祝いしたという言い伝えがあります。”甘露の雨”に因んで甘茶…

三月のお念仏の会   第335回

健康十訓 一、小肉多菜 二、少塩多酢 三、少糖多果 四、少食多噛 五、少衣多浴 六、少車多歩 七、少言多行 八、少煩多眠 九、少憤多笑 十、少欲多施これは私の知り合いのあるお寺のご住職が、数十年にわたって発行してきた寺報を一冊の本にしてこのたび出版…

二月のお念仏の会   第334回

村祭り ある山村では秋の収穫が終わると、毎年収穫を祝ってお祭りが開催されます。その祭りの冒頭に行われるのが酒樽の鏡開きです。ところが、ある年は大変な不作に見舞われ、村には酒樽を買うお金がありませんでした。そこで村長さんは考えました。”空の酒…

一月のお念仏の会   第333回

ボケたらあかん長生きしなはれ! 1、年をとったら出しゃばらず、憎まれ口に泣き言に、人の陰口愚痴言わず、他人の事は褒めなはれ、聞かれりゃ教えててあげてでも、知ってることでも知らんふり、いつでもアホでいるこっちゃ。 2、勝ったらあかん負けなはれ…

十二月のお念仏の会   332回

消費社会の現代では『もったいない』という言葉はあまり重くは考えられていないようです。しかし、お釈迦様は『もったいない』という事を次のように説かれています。”世の中にはひとつとして『自分のもの』というものはない。すべてはみな、ただ大きなはたら…

十一月のお念仏の会   第331回

今日の話は、あるアメリカ人の書いた詩が元になっている話を私なりに色々と置き換えて作ったものです。 ある人が、これまでの自分の一生を振り返る夢を見ました。 砂浜に、二組の足跡が並んで続いていました。この人は、仕事も私生活も順調で、お墓まいりも…

十月のお念仏の会   第330回

私の都合により十月のお念仏の会は第二土曜日になりました。 今日は『笠地蔵』の話です。この話はご存知の方もいらっしゃるかと思います。雪深い山里に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。二人は笠を作って生活をしていましたが、この年は不景気で、…

九月のお念仏の会   第329回

八月が夏休みだったため、二ヶ月ぶりのお念仏の会となりました。今日は私の大先輩の土屋光道先生のお書きになった”花開いて仏を見たてまつる”という本の中からお話しします。 今、日本は世界に誇る長寿国になりましたが、古い時代は非常に短命でありました。…

七月のお念仏の会   第328回

あるお坊さんがお経の一部をわかり易く訳したものが目に付いたのでご紹介します。タイトルが”人生の達人になるための条件”です。これに3つあります。 1、真理を語ること 嘘をつかずに事実をあるがままに語る(一つ嘘をつくとその嘘を隠すために嘘の上塗り…

六月のお念仏の会   第327回

先日真子様がブータン王国を公式訪問なさいましたが、ブータンといえば幸福の国として有名です。世界の中でも極貧国の一つに数えられているにもかかわらず、国民のほとんどが”自分は幸福だと感じている”ということで有名になりましたが、今ではそう感じる人…

五月のお念仏の会   第326回

今月のお念仏の会は4月23日のぼたん祭りの中に、コンサートと共に繰り入れて開催いたしました。大勢の方が参加して下さいました。初参加の方が大勢いらしたので、今回の話はお念仏についての基本的な内容でした。お念仏とはなんだろう。どんな意味があるのだ…

四月のお念仏の会   第325回

病気にかかった時、治すために一番必要なものは自らが持っている治癒力です。もちろん薬や医師の治療も必要ですが、最後は自らの治癒力が働いて病気を治すのです。その治癒力を高める為には腸の働きを活発にすることです。腸の働きを活発にする為には体温を…

三月のお念仏の会   第324回

大阪に「カンデンエルハート」という会社があります。関西電力と大阪府、市がほぼ半分づつ出資して作った会社です。ここには3分の2の身体障害者と知的障害者が働いています。仕事は適材適所です。例えば、騒音が大変気になる印刷の仕事は耳に障害のある人。…

二月のお念仏の会   第323回

私は数年前から東南アジア(仏教国のみです)の一人旅をしてますが、今年の元日でちょうど70歳になりましたので、その記念にまだ訪れていない世界遺産を巡る計画を立てました。一月にタイのアユタヤとスコータイに行ってまいりました。三日目に映画”戦場に…