九月のお念仏の会   第340回

インドネシアジャカルタで開催されているアジア大会も閉会式を迎えようとしています。日本は前回大会よりかなり良い成績をあげたようです。2020年の東京オリンピックに弾みがつくのではないでしょうか。今回の大会にはトップクラスの選手が出ていない男子体操では良い成績があげられなかったようです。30〜40年ほど前でしょうか、小野、遠藤といった選手が活躍した時代は日本の黄金時代でした。その後ロシアが力をつけてきて、頂点に立ちました。それとは逆に日本は凋落の一途をたどりました。アテネオリンピックの15年ほど前、日本の体操の指導者がロシアを訪ねました。そして『ロシアがこんなに強くなった理由を教えてください』と尋ねたところ、『日本の体操が何故強いのか、私たちこそ、選手の強化方法を黄金時代の日本から学んだのです。私たちは何も新しいことはしていないのです。』という返事が返ってきたのです。ロシアの指導者たちは、撮影してきた日本の練習ビデオを繰り返し見、分析して、若い頃は徹底的に基本だけを教え込み、見た目に派手な大技を教えてないことに気付いたそうです。それを聞いた日本の指導者たちは、練習方法を根本的に見直したのです。その結果今の体操王国日本が復活したわけです。いかに基本が大事かということです。目先の成果にとらわれず、地道に基本を継続することが。
浄土宗の基本の教えは称名念仏です。そしてその神髄も称名念仏です。お念仏に励みたいものです。