一月のお念仏の会  第311回

新年明けましてお目出度うございます
いよいよ2016年がスタートを切りました.”一年の計は元旦にあり”と言われておりますが、皆様の元旦は如何でしたか.元旦と言えば、今は元日も元旦も同じ1月1日の意味として使われている様ですが、旦の字は朝という意味ですから、やはり元旦は元日の朝とした方が良いのではないでしょうか.
正月を前に、門松を飾り、花や鏡餅をお供えします・皆めでたい物を揃えます.門松には松竹梅がそろいます。輪飾りに使われる”裏白”は古い葉と一緒に新しい葉も伸びてくるので、皆が繁栄するという意味、”南天”は難を転ずるの意、”千両””万両”はその語から縁起が良いとされ、鏡餅に使われる”橙”は実が大きくなっても木から落ちないので、代々家が栄えるという意味です。目出たい物ばかりですね.ところで皆様は”お年玉”のはじまりをご存知でしょうか.古くは”御歳魂”と書いたそうで、お供え餅を食べさせたのが始まりだそうです.そしてこのお餅を食べさせる料理がお雑煮だそうです.
法然上人のお歌に「草も木も枯れたる野辺にただ一人、松のみ残る弥陀の本願」とあります。正月の荒涼たる野辺に、松の木だけがその緑を誇っている様に、あらゆる教えが廃れても、阿弥陀様の本願だけはいつまでも栄え続けるという意味です.その本願たるお念仏を今日もご一緒にお称えしましょう.