二月のお念仏の会  第312回

節分が終わり、立春がまいりました.いよいよ春の到来です.とはいっても暦の上での春であって本当の春はもう少し先の様です.でも、まだまだ寒さが厳し中ではありますが、早咲きの河津桜が咲き始めました.何となく春の香りが漂ってきている様でもあります.
その節分について今日はお話し致します.元来節分は年に4回ありました.立春立夏立秋立冬の前日がそうです.各季節に変わる分かれ目が節分なのです.その中で春だけが残った訳です.人々はいかに春を待ちわびているかが伺い知れます.また節分はいつも2月3日と決まっている訳ではありません.太陽の角度が315度になった時が節分で、来る2021年は2日だそうです.
関東では豆まきに使う豆は大豆と決まっていますが、北の地方では落花生を使う所が多い様です.もっとも殻のついた落花生の方が合理的な気がします.地面に落ちた物でも殻がついているので食べる事が出来るからです.この豆を鬼にぶつける事によって、邪気を払い、一年の無病息災を願うのです.
近年恵方巻きという物が大流行してきました.元々関西では巻き寿司を食べる習慣があった様ですが、平成10年にセブンイレブン恵方巻きとして売り出したのが始まりの様です.”目を閉じて願い事を思い浮かべながら、恵方に向かって無言で一本丸ごと食べる”というのが正しい食べ方だそうです.一本丸ごと食べるのは縁を切らない為だそうです.私流に言えば、途中で止めれば病気や邪気を断ち切る事が出来るとも考えられます.正に商業べ−スにのせて売らんかなの作戦としてこのこじつけが生まれたのでしょう.
とにかく、お念仏を称えながら日々心身共に健康な生活を送りたいものです.