五月のお念仏の会  第315回

昨年は終戦70年という事で、戦争にまつわる番組が盛んにテレビ等で放映されて大いに盛り上がりましたが、今年になってからは戦争に関連するような番組はほとんど見る事が無くなりました.
私は御縁があって、20年程前初めて知覧の特攻平和会館をお参りする事が出来ました.知覧特攻平和会館とは、第2次世界大戦の末期、沖縄に攻め込んで来たアメリカの艦隊に向かって特攻を試みた飛行機の基地で、その特攻で犠牲になった千余名の御霊がまつられています.更に、隊員の遺影や遺品、備品、特攻に使われた飛行機等が展示されています.特に、飛び立つ前に両親や妻に当てた最後の手紙等は涙なしでは読む事は出来ません.二十歳そこそこの若い隊員が国の為、家族の為に自らの命を犠牲にして戦った事実を私達は決して忘れてはなりません.彼らのおかげで今の日本の繁栄や幸福な生活があるという事を決して忘れてはなりません.と同時に、一人一人が懸命に生きて行くという事が我々に課せられた最低限の義務ではないかと思われます.