九月のお念仏の会  第318回

今日はある村で起きた面白い話をご紹介します。この村では秋になると村あげてのお祭りが執り行われます。毎年お祭りの初めに樽酒の鏡開きが行われます。ところがこの年はお米が大変不作で、村には樽酒を買うお金がありません。そこで村長さんは考えました。各家庭からコップ一杯の酒を持ち寄れば樽はいっぱいになる。そうすれば例年通りに鏡開きができると。そして恒例の鏡開きが始まりました。注がれた酒を村人たちは勇んで飲みました。ところがそれは酒ではなくて水だったという話です。すなわち、”自分一人だけなら水を入れても大丈夫だろう”と村人全員が考えたというわけです。
この話を聞いて皆さんはどのように考えますか?