十一月のお念仏の会 第320回

尊厳死と終末活動について

日本尊厳死協会では”尊厳死”を次のように定義しています。傷病により、不治かつ末期になった時に、自分の意思で、死にゆく過程を引き伸ばすに過ぎない延命処置をやめてもらい、人間としての尊厳を保ちながら死を迎えることです。
1976年に植物状態となったカレンさんの人工呼吸器の取り外しを認めるようにと訴訟を起こして勝った裁判の後に設立されたものです。はじめは安楽死協会として設立されましたが、後に尊厳死と改称されました。
尊厳と一言で言っても,その捉え方にはたくさんの違いがあると思われます。私の場合は自分のことが自分でできなくなった時例えば、一人でトイレや食事ができなくなった時はすでに自らの尊厳は失われていると考えます。しかしここで命を断てば殺人や自殺になってしまいます。そこで私は毎日阿弥陀様にお願いしています。私が考えている尊厳が失われた時には必ずお迎えくださいと。それにはまずは正しく生きることそして念仏に励むことです。正しい生活を送りながら、念仏に励んでいれば必ずや阿弥陀様は私の願いを叶えてくださると信じています。これが私の終末活動でもあります。